副業から始める起業!メリットとデメリットと注意点
2024年07月23日
2024年08月01日
- 【目次】
- 副業と起業の違い
- 副業で起業するメリット
- 1.ローリスクで起業することができる
- 2.安定した収入を得ながら起業できる
- 3.計画的に独立を目指せる
- 副業で起業するデメリット
- 1.ワークライフバランスを保つのが難しい場合がある
- 2.確定申告が必要
- 3.失業保険がもらえない
- 副業で起業をはじめる時の注意点
- 3-1 長時間労働と本業への影響
- 3-2 家族や周囲の理解
- 3-3 法律と規制の理解
- 3-4 その他の事項
- 副業で起業するとき相談・支援ができる場所
- 4-1 自治体の創業支援サービスを利用
- 4-2 民間の支援会社や士業に相談
こんにちは、ミネルバ税理士法人です。このブログでは、「会社設立」や「起業」に関するノウハウやポイントを中心に分かりやすくご紹介しています。今回は「副業で起業する」ことについて取り上げました。昨今、働き方改革の一環として副業・兼業が推奨されています。この流れに伴い、副業を認める企業も年々増加しています。本ブログでは、これから起業に挑戦したいという方にむけて、副業で起業することのメリット・デメリットをご紹介します。
副業と起業の違い
副業とは、「本業以外の仕事で収入を得ること」です。この場合、既存事業の委託先として、本業の業務後や休日を利用して行うケースが一般的です。一方で、起業とは新しく事業を起こすことです。税務署に開業届を出して個人事業主となる、もしくは法人を設立して社長になることが主な起業の形態となります。
副業と起業は一見別のものと感じるかもしれませんが、例えば、会社員等の本業という基盤をもちながら、就業時間外や休日に起業を画策するいわゆる「週末起業」のように、副業から起業するというケースは昨今少なくありません。
副業で起業するメリット
副業で起業することは、完全に独立して起業することに比べていくつかのメリットがあります。
1.ローリスクで起業することができる
副業から起業する場合、多くの場合小規模で始められる事業から始めることがほとんどです。そのため、事業規模に応じた投資が可能であり、財政的な負担や失敗による影響を比較的抑えることができます。
2.安定した収入を得ながら起業できる
会社を辞めて独立すると収入がない状態からのスタートとなるため、事業が軌道に乗るまでは生活が苦しくなるケースもあります。副業で起業する場合は、本業での給与を継続して受け取れることで安定した収入が望めるため、事業リスクを考えて起業をためらう人にも適しています。
3.計画的に独立を目指せる
副業としての起業は本業と並行して行うため、計画的に事業を拡大する時間が確保できます。新規ビジネスにおいては、事前準備の完成度で、独立・起業の成功が左右されると言っても過言ではありません。
ビジネスモデルをさらに思案し、マーケティング戦略や資金調達計画などをより緻密に策定することが新規ビジネス成功への鍵となりますから、その点において時間の確保とメリハリが重要になります。また、本業で係る同僚や取引先とのネットワークという点に関しても、完全な独立型の起業にはない強みといえます。
副業で起業するデメリット
ただし、副業で起業をする際には以下のデメリットに留意が必要です。
1.ワークライフバランスを保つのが難しい場合がある
本業と並行してビジネスを行うと、どうしても時間的な負荷が大きくなります。これまでプライベートを楽しんでいた週末や休日に、副業の業務や申請をすることになるため、人によってはストレスや疲労感がたまりやすくなりがちです。また、ビジネスが成功しない場合には、本業にも影響が及ぶかもしれません。
2.確定申告が必要
本業の所得税は会社が年末調整で精算してくれますが、副業による起業の収益については自分で申告をしなければなりません。収益が一定の金額以上の場合、確定申告は必須です。また、事業の所得が20万円に満たない場合は確定申告対象外ですが、住民税の申告が必要となります。
3.失業保険がもらえない
失業保険とは、雇用保険の一部である「失業等給付」の通称であり、失業して所得がなくなった労働者の生活保障と再就職の促進を目的とした保険です。雇用保険に加入している人であれば、失業した際に失業保険が給付されます。しかし、個人事業主として開業している場合、収入がゼロとはいえないため、原則失業保険を受け取ることができません。
副業で起業をはじめる時の注意点
3-1長時間労働と本業への影響
副業を上手に成功させるポイントの1つは時間管理です。副業を行っている多くの人は本業との両立が難しくなり、辞めてしまうケースがほとんどです。時間に縛られず、好きな時に仕事ができることは一つのメリットですが、強制力がない分、自分自身で計画的な時間管理が重要です。
一方で、限られた時間で何ができるかの計画を立てて、ほんのわずかな時間でも時間を見つけたら副業に費やすことが成功への好影響をもたらします。
3-2家族や周囲の理解
副業は一人で行うことはできないため、家族や友人といった周りのサポートが必要です。起業は手間ひまがかかるため、生活を共にする家族には理解と協力をしてもらいましょう。起業経営支援講座を利用するだけでなく、税理士などの身近な専門家に相談することも成功のカギとなります。
3-3法律と規制の理解
会社員をしながら個人事業主になるには以下の手続きをしておくと良いでしょう。
⑴ 個人事業の開業届出書の提出
入手方法:管轄の税務署/国税庁のWebサイトから入手ができます。
提出期限:事業開始日から1か月以内に提出をします。
⑵ 青色申告承認申請の提出
提出タイミング:提出期限は事業開始日から2か月以内ですが、開業届と一緒に提出
を推奨します。
副業で収入を得た際は、原則確定申告が必要となりますが、不要な場合もございます。
確定申告が必要ではないケースは以下の通りです。
・個人事業が赤字の場合
・給与収入が2,000万円以下で副業の利益が20万円以下の場合
3-4その他の事項
就業規則の確認
現在、本業として働いている会社の就業規則の確認をしましょう。多くの会社では、情報漏洩、競業禁止といった観点から副業を禁止としている場合があります。
副業で起業するとき相談・支援ができる場所
4-1自治体の創業支援サービスを利用
国や地方自治体が開催するセミナーや創業塾に参加することが可能です。起業に関する知識や情報を手に入れることができるでしょう。セミナーでは、個別の相談にも対応しているので安心して参加することができます。
セミナーの主な内容は以下の通りです。
・ビジネスプランや事業計画の立案/内容
・補助金/助成金の種類や申請方法
・会社の設立手続きについて
・開業に伴う手続き
・集客や経営に関するノウハウ
・融資/資金調達の方法
※自治体によって、取り組む内容が違うため、電話やネットで確認をお願いいたします。
4-2民間の支援会社や士業に相談
民間の支援会社
起業・創業セミナーを開催している民間企業があります。
創業前後に必要な情報を効率的に集めたい方、自身のビジネスに関してフィードバックが欲しい方、参加型のセミナーで自分の考えを深めたい方など向けにセミナーを開催しています。また、民間の研修やセミナーに参加することで、成功のポイントを知り、事業成功への道筋が見えてくるといったメリットがあります。
中小企業診断士、税理士、公認会計士、行政書士など
各士業で起業家の支援をしているとことがあります。例えばミネルバ税理士法人では無料で起業相談に応じております。
さらに、士業によって日々の会計処理の方法から、会社を設立・開業するときに必要な手続き、助成金の申請、確定申告、融資、節税などのアドバイスを受けることができます。また、時間がない、難しいと感じる場合は依頼することもお勧めいたします。
<まとめ>
ここまで紹介したように、副業から始める起業にはローリスクで起業することができる、計画的に独立を目指せるといった強みを持つ反面、ワークライフバランスを保つことが難しいという弱みがあります。副業から始める起業は、いかにリスクを減らして行動するかが重要になります。準備は怠らず、効果的に副業を始めましょう。
今回の記事が皆様のお役に立てると幸いです。疑問点やさらに詳しく知りたいことがありましたら、ぜひお気軽にLINEの無料相談をご利用ください。ミネルバ税理士法人の専門家が、あなたのビジネスを全力でサポートいたします。